福岡県那珂川市中原で棟瓦の葺き直し
こだわりのポイント
今回の雨漏りの原因は棟瓦の崩れです。
そのため、棟瓦の葺き直しで工事を行います。
原稿の棟瓦は、漆喰と粘土で棟を形成する湿式工法が採用されていました。
瓦を固定する力が弱く、地震や台風によって棟瓦が崩れる被害が増えていたため、現在では棟瓦は乾式工法で行うよう、ガイドライン工法が定められています。
そこで、災害に強い乾式工法で葺き直しを行ったのが今回のこだわりのポイントです。
乾式工法は従来のように漆喰は使わず、乾式面戸というビニル製シートを用います。
乾式工法により、棟瓦の軽量化ができ、耐震性を高めることが期待できます。
また、漆喰のメンテナンスも不要となり、漆喰の劣化に伴う雨漏りリスクも軽減できるのがメリットです。
施工時間も湿式工法に比べて4分の1程度で済みます。
瓦の取り付けについては、従来の工法では瓦4枚につき釘を1本用いて桟木に打ち付けていました。
ですが、ガイドライン工法後は台風や地震で落下しないように、少なくとも瓦2枚に1枚につき1本、できる限り瓦1枚につき1本の釘を用いる全数緊結が推奨されています。
2022年からは新築住宅については瓦の緊結固定が義務化されているので、この機会に全数緊結も実施したのがこだわりポイントです。
お客様からのコメント
築25年の瓦屋根の住宅で、ゲリラ豪雨のような土砂降りの雨が降った日に、2階の天井から雨漏りしてきました。
驚いて調査を依頼したところ、棟瓦が崩れているとのことです。
経年劣化が生じて崩れが生じていたところに、土砂降りの雨が降って一気に雨漏りにつながったのではとのことでした。
近年は地震や大型台風の影響で、屋根瓦が落下する被害が増えており、25年前とは違う工法で施工することが推奨されているとのことです。
新しい工法で葺き直しをすれば、耐震性や耐風性が高まり、災害に強い棟瓦になるとのことでしたので、お願いすることにしました。
費用が高くなるのは不安でしたが、漆喰の詰め直しといった作業が不要となり、かつ瓦屋根の葺き直しなので、瓦がそのまま使えるという点で費用を抑えられてエコです。
棟が崩れても、瓦が割れていなかったのはラッキーでした。
瓦屋根の住宅がけっこう気に入っていたので、葺き直しで同じ瓦が使えて、外観は変わらないのも嬉しいです。
外観は変わらないのに、棟瓦の内側は軽量化されていて、落下しにくくなっているので、安心して過ごせます。
担当者からのコメント
足場を設置し、瓦をいったん降ろすための荷揚げ機を設置します。
瓦は再利用しますので、丁寧に取り外し保管しておかなくてはなりません。
漆喰などを剥がしながら撤去すると、瓦の下から土が出てきます。
土埃が舞ってしまうので、飛散しないよう足場を通常よりも高く組み、メッシュシートで覆って周囲に飛び散らないよう配慮しながらの作業です。
野地板も交換します。
木下地は、棟瓦を固定するものなので、腐食しないよう防腐剤を加圧注入させた特注の木材を用いました。
木下地に乾式面戸シートを被せ、しっかりと圧着させます。
その上から、棟瓦を被せます。
冠瓦の上からビスを用いて、木下地に固定しました。
釘は錆びやすいので、より錆びにくいビスを用います。
ビスには、雨水が浸入しないように止水パッキンが付いています。
従来の工法では、瓦を乗せたら、漆喰を練って漆喰を詰める作業が必要でした。
その分時間もかかり、漆喰が濡れないよう、晴れた日でないとできないなど、天候にも左右されました。
ですが、乾式工法により短期間で施工でき、より災害に強く、雨漏りリスクも軽減できる状態になったのです。

